鹿児島の暴力団員数、過去4年横ばい約180人 2021年・県警まとめ

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鹿児島の暴力団員数、過去4年横ばい約180人 2021年・県警まとめ

鹿児島県内の2021年末の暴力団構成員・準構成員数は、前年同期と同じ約180人だったことが県警のまとめで分かった。12年の約520人から減少しているが、18年以降は毎年約180人で横ばいとなっている。県警は「暴力団は警察対策を強化しており、実態把握が困難な面がある。関係機関との連携に努める」としている。

県警によると、約180人の内訳は四代目小桜一家約80人、いずれも県外勢力の六代目山口組が前年同期から10人増の約60人、神戸山口組が同20人減の約10人、絆會約10人、その他団体が10人増の約20人。六代目山口組と神戸山口組の増減は、山健組が六代目山口組に合流した影響とみられる。  

10年前の12年の構成員・準構成員数は約520人だった。四代目小桜一家は当時の約250人から約80人に、県外勢力は約270人から約100人にそれぞれ減少した。  

暴力団排除の進展や暴力団犯罪の取り締まりなどで、資金獲得活動に窮した構成員らの組織離れが進んだとみられる。県警は21年7月と12月、恐喝容疑などで四代目小桜一家本部事務所を家宅捜索した。  

県警と県暴力追放運動推進センター、刑務所は連携し、組員が組織から離脱するための支援にも取り組んでいる。受刑者に年4回程度、更生に向けた講話を実施している。  

県警は21年10月、暴力団対策法に基づき、指定暴力団四代目小桜一家傘下組織組長に、脱退を申し出た男性を妨害しないよう中止命令を出した。過去5年間で10人以上支援した。

組員の社会復帰を支える仕組みとして、暴追センターに協賛企業が県内24社、県外1社ある。離脱した組員を受け入れ、就労させている。同センターは「暴力団を壊滅するには社会の協力が不可欠。受け入れに賛同していただける企業が1社でも増えてほしい」としている。

南日本新聞

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