山口組の傘下団体「山健組」事務所の使用差し止め 神戸地裁が仮処分決定 暴追センター「最終目標は撤去」

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山口組の傘下団体「山健組」事務所の使用差し止め 神戸地裁が仮処分決定 暴追センター「最終目標は撤去」

特定抗争指定暴力団山口組の傘下団体「山健組」(神戸市中央区花隈町)の事務所や周辺施設について、神戸地裁は21日までに、使用を差し止める仮処分を決定した。組員の立ち入りや会合の開催、看板の掲示などが禁止される。決定は20日付。  

暴力団追放兵庫県民センターが21日、発表した。花隈町の事務所周辺では2019年、山口組の分裂抗争に絡んで組員2人が射殺される事件が発生。近隣住民約40人の要請を受け、同センターが暴力団対策法に基づく代理訴訟を起こし、山健組組長と、特定抗争指定暴力団神戸山口組の組長に対する仮処分を申し立てていた。  

神戸山口組に対しては5月に使用差し止めの仮処分が決まっていた。一方で同センターによると、山健組側が申し立てに反論する答弁書を提出したため、決定に時間を要したという。  事務所は20年以降、暴対法の「特定抗争指定」に基づき使用が禁止されているが、今回の決定で仮に抗争が終結しても、いずれの組員も立ち入れなくなった。  

同センターの弁護団によると、山健組は50年以上前に現在の事務所周辺に拠点を構えた。最盛期には約7千人の勢力を擁し、山口組の中枢を担った。15年に山口組が分裂した際、他の直系団体と神戸山口組を結成したものの、21年秋に再び山口組に復帰していた。  

仮処分決定を受け、同センターの坂本武安専務理事は「非常に価値ある決定と考えるが、最終目標は事務所の撤去。(訴訟に携わった)住民の勇気に応えていきたい」と語った。

神戸新聞NEXT

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