客引き装い風俗店案内名目に詐欺 詐欺の上層部2人を逮捕 警視庁

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客引き装い風俗店案内名目に詐欺 詐欺の上層部2人を逮捕 警視庁

東京・池袋の歓楽街で無店舗型風俗店の客引きを装って通行人に声をかけ、現金をだまし取るなどしていた事件に関与したなどとして、警視庁池袋署は5日、詐欺容疑で、神奈川県横須賀市湘南国際村の会社員、古藤大樹容疑者(33)とその妻で中国籍の無職、徐冰(シュウ・ビン)容疑者(34)を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。古藤容疑者は「話したくない」徐容疑者は「全く知らない」と供述している。男らは「PSグループ」と呼ばれる客引きの上層部で、実行犯らから上納金を得ていたとみられる。警視庁は実行犯らの摘発を強化していたが、上層部の摘発は初めてとみられ、詐取金の流れなどの実態の解明を進める。

捜査関係者によると、グループの実行犯は、通行人の男性をホテルに案内しながら料金を受け取り、そのまま逃げていたという。風俗店の営業実態は確認されていない。数年前から同様の被害が相次ぎ、令和2年だけでも相談は約200件に上っていたとされる。

被害の総額は2年だけでも5500万円に上っていた。違法な風俗店の勧誘で被害を訴えないケースも多いとみられ、実際の被害は数倍になる可能性もあるという。

保証料やキャンセル費名目に数百万円をだまし取られた男性も確認。実行犯は摘発を免れるため、客引きや見張り役、ホテルへの案内役などを、その都度、替えていたとみられる。

東京五輪・パラリンピックの開催も控えていた時期と重なり、警視庁は摘発を強化。池袋署は昨年4月に詐欺の疑いで、実行犯の男6人を逮捕するなどしていた。夫婦は場所代などと称して、そうした実行犯から毎月上納金を得ていたとされる。

池袋署は5日、横須賀市の夫婦の自宅を捜索するとともに、そのまま逮捕に踏み切った。背後に暴力団関係者の存在もあるとみて調べを進める方針。

逮捕容疑は昨年2月27日深夜、池袋駅西口周辺で、20代の男性3人に対し、風俗店の勧誘を装って現金48万6千円をだまし取ったとしている。

産経新聞

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